保険診療は全国共通の治療メニューですから人数や処置の数が多い方が点数も上がります。しかし親知らずの抜歯など、口腔外科が得意ではない、あるいはP重防・SPTなどの予防メニューに積極的にシフトしていないなど、歯科医院も様々です。院長の技量や考え方によって、同じ保健医療機関でも月間診療点数に違いがあります。
保険点数を上げるためには、出来るメニューを増やして数をこなしていく必要があります。つまり、予防歯科から在宅歯科診療もこなす事で、いわゆる「かかりつけ医」として総合歯科医院を目指し、地域で愛されてる無くてはならない歯科医院になることです。昨今の金属高騰を背景に、現状算定可能なCAD/CAMのハイブリット冠、さらにハイブリットインレーも保険に導入されると思われます。金属アレルギーや二次カリエスを考慮すると、患者さんのためにも、いわゆる銀歯から白い歯に積極的にシフトしていく必要があります。
上記からも、これからは予防歯科を基盤にした歯科医院経営が主流になると考えられます。そのためには歯科衛生士の確保が重要なカギになります。実際、現状の保険制度で一人の歯科衛生士は月に10万点を稼げるようになりました。予防処置は技工料も材料費も掛からないので利益率が高く、医院の採算性も向上します。さらに予防歯科強化は定期来院が必須であり、患者のリピート率が増えて経営を安定化させることができます。ユニット3台で院長1人、歯科衛生士1人でも30万点以上も可能になります。
全国的に歯科医院収入割合の約20%が自費診療と言われています。主な自費メニューは、高級素材の審美補綴(含むCAD/CAM)、インプラント、矯正治療、各種義歯、自費PMTCなどです。
自費診療を増やすためのポイントは5つです。
1. 自院で出来るメニューを増やす
2. 学会・研修会への積極的な参加で知識習得
3. 自費のための設備を充実させる
4. 院内研修での知識共有でカウンセリングを強化する
5. 技術向上のために症例数を増やす
コロナ禍の様々な要因で、健康全般にお金を惜しまない家族が増えている傾向があります。実際に、小児・成人ともに矯正治療が増えています。今後の歯科医院は予防で定期的に通院する場所であり、患者さんの口腔内が快適になることでさらに上の自費治療を選択することが増えると考えるべきです。
昨今の歯科医院経営を取り巻く環境において、都市部での歯科医院の需給バランスの崩れやテナント料高騰の影響から小規模化が進んでいます。それらの医院経営は保険診療だけでは厳しくなっています。したがって自院の特徴をアピールし、自費診療との両立が必要です。自費率は前述の通り全国的には20%ですが、実際は35%以上を目指す必要があります。また歯科における保険医療費が今後も伸びないのであれば、様々な新しい歯科治療技術習得、先進的な設備投資をすることが安定経営の近道になるはずです。
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