
税務調査とは、法人や個人が正しく納税を行っているかを調べる税務署による調査です。 前回(2024年1月号vo.9)は「収入」の面から過去の事例を見てポイントを確認しました。 今回は、「費用」の面からチェックを行い、突然の税務調査にも対応できるよう日頃から整理しておきましょう。
材料代、外注技工代として経費計上したもののうち患者への装着が翌年になったものは「在庫」に なります。 12月後半の業者の納品書の中からサンプルとしていくつかピックアップして、いつ患者に装着 したかチェックされます。 また、歯ブラシなど物品販売をしているものも在庫になります。
配偶者が実際には仕事をしていないのに専従者給与を取っていたり、仕事に見合わない高い給料を 取っていることがあります。 出勤日、出勤時間、子供の年齢や保育園の送り迎えの時間、配偶者の筆跡と アポイント帳や日計表の筆跡が一致するか等調査された事例もあります。
▶自動車を事業用に使っている場合は、誰がいつ何のために使っているのかなど利用実態が問われます。事業専用割合は妥当か。複数台ある場合は駐車場代との関連で辻褄は合うか。 往診という名目で高速代 を支払ったが、いつどこからどこに行ったか、休診日に移動したものだと判明した場合もあります。 また、 自動車を1台しか所有しておらず、事業専用割合が100%になっている場合には否認されるケースが多い ので注意が必要です。
▶水道光熱費の中に自宅分が入っていないか。1か月の電気代が毎月2件あり、そのうち1件が自宅分 だったケースがありました。携帯電話代が経費計上されている場合は、全額経費か。 複数の携帯電話代が計上されている場合は誰が 使っているのか、家族が使っているものが入っているのが見つかったケースがありました。
▶飲食代の領収書を見て、日にち、住所から、休診日に自宅近くであれば家族で利用したと見られます。 医院や自宅から離れた飲食店が頻繁に経費計上されており、これらを調べられ、大学生の子供や親の飲食代と認定されたケースがありました。

いずれにしても、普段からしっかりと帳簿を付け、書類の保管をしておくことが大切です。 収入をごまかさず計上し、もらった領収書等はきちんと整理して、使った金額・用途・日付・参加人数・内容などを書いておくのが一番です。
また、税理士に依頼せず、全てご自身で確定申告書を作成している先生もいらっしゃるようですが、やはり専門的な知識が必要となりますので、普段から税務管理を専門家に依頼しておく事をおすすめいたします。
本郷メディカルソリューションズは医療に特化したコンサルティングサービスを展開しています。開業支援、医療法人設立、出資持分対策、医業承継・M&Aなど、様々な医療経営に関する課題解決の実績を有しています。病院・クリニックの経営に関するお悩みがございましたら、お気軽にご相談ください。