
歯科医院の受付は、医療サービスにおける重要な入り口であり、患者さんと一番コンタクトを取るポジションです。数年前までは、受付のホスピタリーが重要視され、マナー研修やセミナーが盛んに実施されていました。
しかし、新型コロナウィルス蔓延後の現在は、受付業務におけるやり方や価値観も変化しました。すでに大病院ではコロナ以前から、様々なデジタル化が進んでいましたが、極端に言うと受付スタッフと患者さんは「デジタル情報を共有」し、「非接触」で様々なことを完結します。一番重要な治療のみをドクターに直接託します。
今後は歯科医院もデジタル情報の共有、非接触型業務、つまり「受付のDX化」が益々必要になってくると思われます。DX化とは環境や価値観の変化に対応し、データとデジタル技術を活用して社会や顧客のニーズをもとに業務そのものを変革することです。歯科医院の受付もその定義に基づいて積極的にDX化を進めていきましょう。受付における主なデジタル化の一部を紹介します。
| ① 電話着信と同時に患者さんの名前や予約情報が把握できるCTIシステム ② クラウド型レジシステムでの会計と様々な集計表作成 (スマレジ、エアレジ等) ③ キャッシュレス会計を推進できる自動精算機 ④ スマホやPCでつながるデジタル予約管理ソフト ⑤ Web問診表 (スマホやPCで事前に登録完了) ⑥ デジタル診察券で来院登録 (ICカード・スマホアプリ・顔認証) ⑦ クラウド型レセコン(訪問診療時タブレットで入力可)とオンライン請求 ⑧ オンライン資格確認システム(マイナンバーカードで薬剤、特定検診情報の閲覧) ⑨ LINEで患者さんと双方向通信 (スマホで24時間予約可能) ⑩ LINE WORK等で社員間のミーティングや情報共有 (休日社員も確認可) ⑪ オンライン診療システム (遠隔で問診) ⑫ 待合室のサイネージモニターで各種お知らせ、予防啓蒙や治療情報提供 ⑬ モニターで診療開始の順番、会計の順番を表示 ⑭ 通話録音装置でクレームや迷惑電話対応 (NTTトビラフォン等) ⑮ 防犯カメラシステム (受付・待合室・診療室内) ⑯ ビジネス用複合コピー機(A3)で様々な掲示用印刷物等に対応 ⑰ おくすり手帳アプリで薬局と連携 (スムーズなクスリの受取りと履歴確認) |
DX化を推進するためには様々なデジタル機器が必要になってきます。上記に挙げた機器やシステムを導入するためにはお金と時間が必要です。また専門的な知識も然りで、それぞれの事業者やベンダーに依頼することになります。
優先順位を整理して、必要なものから順番に時間をかけて段階的に構築していく必要があります。そのためにも今後の人材採用においては、受付にデジタルに精通しているリーダーを配置することも考えなければなりません。数年後はDX化が進んだ医療機関と、そうでない医療機関との差が広がると考えられます。
益々厳しくなるであろう医院経営で生き残るために、DX化が社会の潮流であり社会のニーズであれば、それに従う方が賢明です。しかし、これらはあくまでも経営者である院長の裁量に委ねられます。経営とはまさに「意思決定」です。近い将来、受付のいない歯科医院がいずれ誕生するかもしれません。
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