クリニック開業

さとう皮膚科クリニック

大学での研究活動を経て開業に踏み切った佐藤先生。自身の理想とする診療スタイルや、これまで研究されてきた感染免疫学の知見、そしてDX化へのこだわり。これらをどのような形でクリニックに反映させることができたのか。その過程をインタビューで伺いました。

院長 佐藤 直哉先生
CLINIC DATA
クリニック名 さとう皮膚科クリニック
開業タイプ 新規開業
開業年月 2022年2月5日
診療科目 皮膚科
所在地 東京都江戸川区清新町1-3-6パトリア葛西店1階
URL https://sato-hifuka-clinic.com/

まず最初に、先生がクリニックの開業を決意された理由を教えてください。

開業を決意した一番の理由は、大学での研究に区切りがついたことですね。開業する前は大学で感染免疫の研究やワクチン開発などに取り組んでいたのですが、様々な事象が重なり研究を続けるのが難しくなりました。大学は“研究の場”ですから、それができない状況になるのであれば今度は開業という立場で医療に貢献していきたいと思い、決断しました。

 

「大学病院の勤務医」という立場から「開業医」に変わることで、どのような課題や不安を感じていましたか?

当時一番心配だったのはやはり資金面でした。準備はしていたつもりでしたが、実際どのタイミングでどの程度の資金が必要になるのか、不確実な部分が多く不安を感じていました。また、この地で生まれ育ったとはいえ、医療に関する人脈の構築はゼロからのスタートでしたので、病診連携や集患の面についても当初は課題に感じていました。勤務医から開業医、つまり経営者となることで、これまで経験してこなかった“未知の領域”に踏み出すことになったわけで、そういった意味でも漠然とした不安は大きかったですね。

 

そうした不安を抱える中で、当社のクリニック開業支援サービスをどのように知りましたか?

きっかけは知り合いの金融機関の方からのご紹介でした。他の会社のご紹介もあったものの、私に合っているのは本郷メディカルなのでは?と、その方からプッシュがあったのがスタートですね。

実は当初、先輩のクリニックを継承するというお話をいただいていました。最初はその方向で考えていたのですが、自分にとっては馴染みのない場所でした。どのような方々が暮らしていて、どのような患者様が来院されるのか。また、自分自身がその場所で生活していくことを考えた時に、イメージが掴みにくかったのです。

もちろん、患者様や関係者・スタッフの方々も含めて引き継ぐことができるのは承継開業の最大の利点ですし、とてもありがたいお話だと感じていました。一方で、やはり生まれ育った場所で開業したいという思いがあったのと、親の介護の可能性など、将来的なことも考慮すると、できるだけ実家の近くにいる方がよいと考え、この地での開業を決断しました。

開業地の選択は最重要事項の一つですから、この件についても本郷メディカルの担当者に相談したのですが、その際も、私の思いを尊重していただき柔軟に対応してくださいました。単なる手続き代行ではなく、私のライフプランや土地勘といった個人的な要素も踏まえて助言してもらえたので、それが現在の場所での開業を決断する後押しとなりました。

 

物件選びでこだわった点を教えていただけますか。

開業にあたっては、自分が理想とする医療のかたちを実現したいという思いがありました。それは、一人ひとりの患者様としっかり向き合い丁寧に診察を行うことです。今の場所より駅に近い物件も候補として挙がっていましたが、もう少し落ち着いた環境で、じっくり診察ができる場所を選びたいと考えていました。高齢の方や車椅子をご利用の方でも安心して通えるよう、1階で段差のないフラットな入口の物件を選んだことも、大きなこだわりの一つです。この目標を達成する意味でも、今の場所に出会うことができて本当に良かったと思っています。

商業施設の1階でアクセスしやすくフラットで安全な入口

現在の患者層の特徴を教えていただけますか。

この町はかつて、アクセスの良さから霞ヶ関・丸の内・大手町で働く方々を想定して開発された経緯があり、現在も知的でかつ医療に対する意識の高い方々が多く来院されている印象です。中国・韓国・インドなど海外のご出身で世界的なIT企業にお勤めの方も多く、公務員の方々も多数いらっしゃいます。どのような患者様に対しても、常に質の高い医療を提供できるよう心がけています。

 

弊社のサービスで特に「これは助かった」「役立った」と感じた具体的な支援内容は何でしたか?

開業に関しては、私は全くの素人になりますので、どういう順番で何から決めていけばいいのか全く分からず、本当に未知の領域でした。でも本郷メディカルの担当者が、どの段階で何をやっておくべきかという筋道・スケジュールを全部立ててくれました。この『段取り』のサポートが非常にありがたかったですね。物件探しにおいても、別の業者ともやりとりしながら探していたものの、本当にここでいいかどうか相談した際、客観的な情報提供や評価をしてもらったことも非常に助けになりました。

ただ、一番大変だったのはやはり資金面でしたので、資金計画についてはもっと前々から決められていたら、より安心だったかなと今は思いますね。ただその時も、担当者の方に電話するとすぐに相談に乗ってくれましたし、そのフットワークの軽さには本当に感謝しています。様々なタスクを同時並行で進めなければならない開業プロセスにおいて、いつでも相談できるプロフェッショナルな伴走者がいるというのは、精神的な安心感に繋がりました。

 

特にスタッフ採用に関しては、当社の提携先ネットワークが力を発揮したと伺いました。

今回は、スタッフ採用をトータルでサポートしていただける企業を紹介していただきました。求人広告から履歴書の管理、面接会場のセッティングなど、採用プロセスを全て一任できたのは本当に助かりました。実際に、看護師と事務スタッフの募集を行い、20名近くの応募者を一度に面接してすぐに採用を決めることができました。承継であればスタッフを全部引き継ぐことができますが、それができないことを覚悟の上で新規開業の道を選びましたので、このサービスを受けられたことは非常に大きなメリットでした。開業においてスタッフ採用も重要事項のひとつですし、『人がいないと何もできない』ですからね。

本郷メディカルに頼んで良かったことのひとつに、相談すると『信頼の置ける優良な企業を紹介していただける』という点があります。自力で探すとそうはいきませんが、担当者に相談すればすぐ紹介していただけて、良い会社とスムーズに仕事が進められるのは非常に重要だと思います。こういった質の高い提携先ネットワークをお借りできたことも、非常に心強いと感じました。

 

クリニックの設計や運営において、特にこだわった点はありますか?感染症対策・DX化など、先生の専門性や得意分野が活かされた部分についても教えてください。

そうですね、設計にはこだわりました。まず内装は白を基調にして、部屋全体が明るくなるようにしました。照明は高演色性のLED照明を導入し、自然光に近い状態が再現できるように計算して設置しています。いずれも皮膚科の診察において重要な、皮膚症状の精緻な観察を行うための環境づくりです。また、診察室の裏にバックヤードが絶対に必要だと思っていたので、それは自ら設計士に要望しました。これがなかったら、物で溢れてもっと雑然とした印象になっていたと思います。

開業準備当時はコロナ禍真っ只中で、なおかつ私が感染免疫の研究をしていたこともあり、感染症対策にも当然力を入れました。大学時代に共同研究をしていたオゾン水を導入し、院内感染対策等に活用しています。また、特定の診察室にはHEPAフィルター付きの空調設備を設けることで、水痘・麻疹などの空気感染対策が必要な患者様や、COVID-19・インフルエンザなどの感染症と発熱を伴う皮膚疾患を鑑別すべき患者様も診察できるよう環境を整えました。これらは感染免疫学の専門知識が活かされた部分と言えます。

オゾン水・空調・内装などこだわりがつまった診察室

 

また、開業当初からDX化にも力を入れており、診療システムやバックオフィス業務、セキュリティシステムまで、ほぼすべてをMac環境で完結できるように設計しました。これにより、コスト削減と業務の効率化を図っています。例えば、当時はまだ導入例が少なかった自動精算機も、開業時から取り入れ、受付業務の負担軽減と会計業務のスムーズ化につなげています。また、スタッフの勤怠管理システムや給与計算システムを導入してバックオフィス業務の効率化を図りました。バックオフィスシステムの導入と維持に関しては、現在でも辻󠄀・本郷グループのIT部門の方に強力なサポートをいただいております。DXに関する分野でも、信頼できる専門家からリアルタイムでサポートを受けられることは、日々のクリニック運営において大きな支えとなっています。

自動精算機も早期に導入。統一感がありすっきりとした受付

 

最後に、これから開業を考えている医師の皆様にメッセージをいただけますか。

開業を考えている方にまずお伝えしたいのは、当たり前の話だとは思いますが「まずは腕を磨くこと」。医療の質がすべての基盤になります。そのうえで、自分がどんなクリニックにしたいのか、診療スタイルや対象とする患者層、スタッフ構成、院内の雰囲気までしっかりとイメージすることが大切です。そして、そのイメージに合った場所かどうかを確かめるためにも、物件選びの際は必ず自分の足で確認することも重要だと思います。また、現在は医療DXが加速し、オンライン資格確認や電子処方箋などさまざまなシステム導入が推進されています。自院には何のシステムが必要なのかを明確にし、それに必要な機器やコスト・維持費などを事前に見積もって、事業計画にしっかり組み込んでおくことが大切です。準備の段階から具体的に考えることで、無駄な出費を抑え、開業後もブレない運営につながるはずです。

 

インタビューを終えて…

大学での研究経験を活かしながら、ご自身の理想とする医療のあり方を一つひとつ丁寧に形にされてきた佐藤先生。診療スタイル、設備、クリニックの雰囲気、そしてIT環境に至るまで、すべてに一貫した想いが込められていることが印象的でした。これからも、地域に根ざした医療を支えながら、日々の診療や経営の中で生まれるさまざまな課題に対して、私たちも引き続き伴走者として寄り添い、長く信頼されるクリニックづくりをサポートさせていただきたいと思います。

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