2021.4.8 コラム【第2回】— 相性 —

 相性という言葉を日ごろ良く耳にする。辞書を引いてみると

(1)男女・友人・主従などが、互いに性格がよく合うかどうかということ。古くは生ま

れ年で判断し、特に縁組には重視された。「彼とはどうも―が悪い」「―は聞きたし年

は隠したし/柳多留」

(2)相手との性格や調子の合い方。合い口。(広辞苑)

 

 身近な関係では、親子、友人、男女、先生と生徒、上司と部下、医者と患者、夫婦などがある。一見同じような関係の中に嫁と姑との相性があるが、これは個人間の相性というよりは、母親と息子の嫁という立場によるものであるので少しニュアンスが違うような気がする。余談ではあるが、嫁姑の問題を解決できる方法があれば、それを考えた方にはノーベル平和賞を授与していただきたい。


 この相性問題は古くから考えられていたようである。その昔、高野山の開祖である弘法大師・空海が唐から持ち帰った密教の中に宿曜経(すくようきょう)という経典があった。その経典には人の個性が27種類に分類されており、人間関係に生ずる相性は27種類×27種類=729通りに分類が可能となるということである。しかし全てが全く異なる相性ではなく、大別すると「11種類」に分類されるらしい。その数が正しいのかどうかわからないが、いろいろな個性がありその組み合わせは膨大になることは間違いないように思われる。

 そしてこの考え方から宿曜占星術なるものに発展し、有名な戦国の武将たちにも活用されていたようである。徳川家康もそのひとりであり、その的中率は驚異的であった?ことから徳川幕府はこれを封印したとの記録も残っているとか。

 このような占星術は多くの種類があるようだが、ここで言いたいのは宿曜占星術が優れているとかどうであるとかいうことではなく、この相性というのは人間社会のなかを生きていくうえで避けては通れないものであること。特に現代のように個性を存分に発揮できる環境下では重要なテーマとなる。


 昔、クリニックの開業支援をしていたころの話であるが、しっかりと準備を整えスタッフとの打ち合わせも時間を割いていたのに、1か月も経たないうちに当初のスタッフ全員が辞めてしまうという最悪の状況になった経験が何度かある。主な原因はスタッフの中で誰がボスになるかというであった。

 相性がすべてではないが、重要な要素であることは間違いなさそうである。

 皆さんのまわりでは人間関係上手くいってますか?

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